五目寿司といえば雛祭り。でもわが家では雛祭りだけでなく誕生日とか来客とか、なにかといえば登場するメニューでした。冷凍庫などない時代、乾物や野菜などほぼ常備の材料でできるので、母の「困ったときの五目寿司」だったのかもしれません。
焼き穴子やエビ、イクラなどを加えれば豪華で味も格段においしくなりますが、今回ご紹介するベーシック版は、卵以外すべて植物系食材と超ヘルシー。この飽食のただ中で、質素な時代のご馳走をしみじみ味わってみるのも一興では?
〈材料 4人分〉
- 干し椎茸 5~6個
- かんぴょう 10~20g(多すぎてもまずくはならないので適当に)
- 人参 100g
- 蓮根 100g
- 上に飾るもの(焼海苔、錦糸卵、キヌサヤ、紅生姜)
- 酢飯(炊いたご飯3合分)
〈作り方〉
- 干し椎茸は充分にかぶる量の水に漬けてもどしておく。
- かんぴょうは水洗いしてから塩もみし、塩を洗ってからひたひたの水につけておく。
- 人参をせん切りにし、軽く下ゆでする。
- 蓮根を薄切りにして酢水にさらし、出し汁1/3カップ、酢1/4カップ、砂糖大さじ1、塩少々で煮る。透きとおったら火を止め、汁ごとさましておく。
- 1の椎茸(石づきをとって薄切り)と、2のかんぴょう(1cmにきざむ)を両方の戻し汁とともに鍋に入れ、醤油、砂糖、だしの素で薄めのめんつゆくらいに味つけして煮る。
- 5にだいたい味がついたら、3を加えて人参が柔らかくなるまで煮る(煮汁が足りないようなら出し汁を足す)。煮上がったらざるにあげて汁気をきっておく。
- 炊きたてのご飯で酢飯を作り、粗熱がとれたら6を入れて混ぜる。
- 7を器に盛り、細切りの焼き海苔、錦糸卵、4の蓮根、塩茹でし斜め細切りにしたキヌサヤ、紅生姜を飾る。