三平汁というと酒粕の入らない塩汁のことらしいのですが、わが家では酒粕を入れたものを三平汁と呼んでいました。毎年、暮れになると北海道の親戚から届く新巻鮭。
その頭や尾の部分と、酒屋さんがくれる酒粕を使って母がよく作ってくれました。もらいものを無駄なく活かしつつ冬にぴったりのお惣菜。熱々の粕汁は体が温まりますし、野菜もたっぷりとれます。
作り方はとっても簡単。冷凍庫に鮭と酒粕をストックしておけば、買い置きの根菜と一緒に、思い立ったときすぐ作れます。
〈材料 4人分〉
- 鮭の頭(アラや切り身でも可)300~400g
※鮭の塩分が強い場合は分量を減らしてください - 酒粕 100g
- 出汁昆布 10cm角
- 人参 100g
- 大根 200g
- じゃが芋 300g
- 長ねぎ 1/2~1本
- 彩りの青物(いんげん、きぬさや、万能ねぎなど)
〈味つけについて〉
鮭の塩気とうまみが充分で、かつ酒粕が上等ならば、調味料は何もいりません。仕上げに味をみて、塩味やうま味が足りなかったら味噌、薄口醤油、 塩、うまみ調味料などで調節してください。
〈作り方〉
- 酒粕は板状ならちぎり、かぶる位の水でふやかしておく。
- 鍋に水800ccと出汁昆布を入れ、しばらく置く。
- 鮭は大きめのブツ切りにして熱湯をかけ、水洗いする。
- 根菜類を切る。人参は5mm、大根は7mm、じゃが芋は10mm位の銀杏切りに。
- 2の鍋に切った野菜を全部入れて火にかけ、煮立ったら鮭を入れる。
- 野菜が柔らかくなったら酒粕を入れ(あまり水に溶けていなかったら泡立て器などで粗くつぶしてから鍋へ)、鮭やじゃが芋をくずさないようにそっと混ぜる。
- 小口切りしたねぎを入れ、ひと煮立ちさせる(ここで味見と調節を!)。
- 彩りの青みを散らしてできあがり(写真はいんげんを使用)。