毎年わが家の正月の食卓に並んだお節の中で、唯一私が母から習い、今も作り続けているのがこのお煮染め。筑前煮に近いけれど、一般の作り方に比べて別々に煮るものが多く、かなりめんどくさいです。多分、火の通り具合や味のしみ方に失敗がないことから、母がいつのまにかこんな風に作るようになったのではないかと思います。
〈材料〉
干椎茸、昆布、牛蒡、蓮根、人参、水煮筍、こんにゃく、里芋、鶏もも肉、きぬさや、調味料(砂糖、みりん、醤油、塩、ごま油、出し汁かだしの素)
〈味つけについて〉
下記、作り方の6、8、9の味つけは、みりん:醤油=1:1くらいです。わが家の味の好みはあまり甘くない方でした。お好みで加減してください。煮汁の量は、おおむね「ひたひた」です。
〈作り方〉
- 干椎茸を全体が浸る量の水で戻し、食べやすい大きさに切り、汁ごと鍋に入れて砂糖と醤油(1:1)で調味、柔らかくなるまで煮る。煮汁を分けておく(A)。
- 昆布を水に漬け、結べるくらいになったら結び昆布にし、引き続き漬けておく。
- 牛蒡はたわしで洗い、乱切り、水に漬けてアク抜きする。
- 蓮根は皮をむき、輪切り(太いものは半分に)、酢水でゆでる。蓮根を引き上げたら同じ湯で牛蒡を下ゆでする。
- 人参は皮をむき、乱切り、下ゆでする。
- こんにゃくをねじりこんにゃくにしてごま油で炒め、みりんと醤油、出汁を加えて煮る。
- 昆布を取り出した漬け汁にみりんと塩、醤油少々で味つけして筍と蓮根を煮る(煮汁の色は薄く)。
- 里芋は皮をむき、食べやすい大きさに切ってごま油で炒め、(A)の煮汁を加えて煮る。ここへ牛蒡、人参、昆布を入れて煮る。煮汁の量はひたひたになるよう出汁、みりん、醤油を足す。
- 鶏もも肉を一口大に切り、ごま油で炒め、みりん、醤油、出汁で煮る。
- 全部を混ぜて味をからめ、彩りに塩ゆでしたきぬさやを散らす。